記憶の仕組みを知る➡成績アップする勉強法はこれ! PART1

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記憶の本質 - 失敗で記憶は強化される

猿は人間に次いで高度な動物で、複雑なことを学習することが出来る動物です。この猿の学習実験から導き出された結果をもとに、脳の記憶の本質を紐解いていきます。

猿は、基本野生の動物ですから我々人間とは色々な面で思考回路が異なります。しかし、根気よく学習をさせていくと、限度はありますが人間と同じ行動がとれる様になることが出来ます。その学習過程で、猿は何十回、何百回という試行錯誤を繰り返して、課題を記憶していきます。一つの成功を導き出すために、猿は多くの失敗を重ね、正解へと近づき到達するわけです。逆に、数多くの失敗がなければ正しい記憶は出来ません。つまり、「記憶」とは、「失敗」と「繰り返し」によって形成され、強化されていくものなのです。「失敗」が多ければ、記憶はより正確なものになります。

この猿の学習過程は、学生の皆さんの勉強に関しても全く同じことが言えます。「復習」の重要性はすでに述べたところですが、それと同時に「失敗」することもまた非常に重要な要素です。テストで、ケアレスミスをしたり、そのせいで思ったような点数が取れなかったりする経験は誰しもありますが、そうした「失敗」が多ければ多い程、記憶は正確で強固なものになります。

一番悪いのは、たまたま幸運にも正解して、良い点数を取ってしまったパターンです。その時の成績は良いかもしれませんが、長い目でみればその経験はマイナスにしかなりません。

テストで、完璧に出来た問題、全く解らなかった問題、何だか色々やってたらたまたま正解してした問題があったとします。完璧に出来た問題は、学生が完全に理解して解けた問題であり、この時点では重要視する点はありません。また、全く解らなかった問題は、得点につながらなかった訳ですが、自分が本当の意味で理解していなかったことを教えてくれた問題であり、今度から間違えない様にしっかり理解することで次につながります。ただ、たまたま正解した問題というのは、なぜ正解したのかを確認することもなく放置しがちです。この放置という行為が、学習する上でいかにまずいことかを気づく必要があります。

記憶の本質の一つは、「失敗」です。この脳の性質から判断するに、たまたま正解していた問題を放置するのは、次同じ問題が出題された時、果たして再度正解にたどり着けるかといえば、おそらく一番たどり着く確率の少ない問題となります。

ですから、テストの成績が悪かったとしても、落ち込むことはありません。そんな暇があったらその失敗を次回にどう生かすかを考えた方がよっぽど効率が良いのです。

何度も何度も失敗し、失敗しても落胆せず、常に前向きの姿勢で次の一手を考える、その姿勢こそがより早く正解を導くために必要不可欠な要素です。

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この記事を書いた人

偏差値50から慶応大学に現役合格した効率のよい学習法をお伝えします!

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